ネット高校のN高、友だち作り・部活・学校行事でもスゴイ!
こんにちは 、元教師のおいもです。
2016年4月に通信高校のN高等学校が開校しました。母体はIT企業です。IT企業の通信学校はぶっちゃけどうなの?ということで前回は学べることを中心にまとめました。
そこで今回は学業以外の部分、つまり友だち作り・部活・学校行事について紹介します。N高、かなりの生徒思いですよ。
友だちできるの?
あくまで、ぼくのイメージだと通信学校って映像学習とあとは事務的なやり取りを担任とネットでするだけ。だから友だちは作りにくい環境なんだと…。友だちつくるの苦手な子はどうすればいいの?そんな印象を持っています。※個人の想像
そこでN高が導入したのがSlackというコミュニケーションツールです。大規模グループに対応できるLINEのようなものです。
出典:Slack - Google Play の Android アプリ
クラスごとにチャットグループがあり、「〇組のチャットグループです。〇時からHRするので、参加してください。」のようなことが書かれています。時間になると先生が連絡事項を伝えたりちょっとした雑談もしたりと、「ネット版の教室」のような役割になっています。
クラス以外に、趣味に応じたグループ、地域別のグループなどもあり全部で375ものグループがあるようです。これは、多い!
ただ懸念材料として、悪口やいじめにつながったりしないの?と。従来の学校ではツイッタ―やLINEによる誹謗中傷や仲間はずれなどあるので、SNSは悩みのタネなのでネット上のやり取りに対してとても慎重なんですよ。
ニコ動のカスタマーサポートにいた方がネットコミュニティの運営をしているので、無理なクレームの対応やどこまで荒れたら介入するかといったツボまで心得ています。さらにSlack上のルールも決め、反した行為をすると担任経由で指導!といったこともされてます。
人とコミュニケーションが取りやすいメリット・デメリットを非常にうまく利用できています。これが従来の高校だとリスク回避としてそもそも学内スマホ使用禁止にしている。そのような中でN高はネットリテラシーやモラルを身につける場にしている。
ここまでしてくれるなら、生徒も保護者も安心でしょ。
部活はどうしてる?
将棋部・囲碁部の顧問が現役のプロ棋士で指導対局ができる。オンライン将棋団体戦では灘高に2勝1敗で勝ち越した。灘高といえば全国高等学校将棋選手権大会の決勝トーナメント常連校だよ!それすごくない?
サッカー部の顧問は元日本代表。ちょっと豪華すぎない?ってか通信学校でサッカー部とかどうやんの??
それはサッカーゲームの「ウイニングイレブン」によるオンライン対戦です。放課後にゲームで遊んでるだけでしょ!なんて思いましたが
ウイニングイレブンHP見たけど、その内容に驚いた。
試合展開に応じて対戦相手のAIが様々な戦術を駆使してくる
今はゲームに人工知能が搭載される時代なんです。操作はあくまでコントローラーだけど、選手の動きはリアルに限りなく近い。
実際に本人が体を使って他の生徒と一緒にサッカーするような場ではないので、仲間との連携や体力づくり、体を使ってのボールを扱うスキルなどは身に付きません。代わりにプロのサッカー戦術やサッカーの理論をしっかり学べます。
こんなのサッカー部じゃない!など言われそうですが、これはこれでいいんじゃない?
サッカーをしないと身に付かないスキルもあればゲームの中でしか身に付かないスキルもあるわけですし。サッカーできない子でも輝くチャンスがあるわけですから。
ネットをうまく利用して離れていても絆を育む環境が用意されているのです。
当然これだけしか部活がない、なんてことはなく他にもクイズ研究会や美術部などの文化部もありますよ。
学校行事は何するの?
ビビったよ。オンラインRPG「ドラクエⅩ」の世界をクラスメイトと冒険するイベントやってるんだぜ?ゲーム大好き世代の子にとってみれば夢のようなイベントだよ!しかも初年は3回もやってた。ほんと羨ましい。
・宝探し
・鬼ごっこ
・フィールド探索
などが一緒にできるって絶対たのしいでしょ。
出典:イベント・学校行事 | N高等学校(通信制高校 広域・単位制)
予算と時間の都合上、高校生にもなって4回目の動物園や遊園地モドキに行くよりも刺激的で面白い。
他にもドワンゴが主催するイベント(ニコニコ超会議・闘会議)や超会議の地方版の町会議があり、イラストを学んだ生徒が来場者の似顔絵を描いたりしてる。
一般非公開の文化祭やよく分からない総合学習もあるわけで、そんなのと比べると断然こっちに参加したい!
こうした行事、参加が任意になってるのもいい!参加するのが当たり前の風潮は、ほんと興味ない生徒にとっては苦痛でしかない。そういった配慮もされてて生徒思いなんだと分かります。
まとめ
ネットならではのよさを最大限発揮していますよね。ぼくが気になったのは、目が疲れそう・体力づくりはどうしようといったことくらいです。それ以外は最高の環境ですよ、これ。生徒がイキイキしている姿が目に浮かびます。
リアルの学校でもそうだけど、生徒は友達に会えるから学校に行くんですよ。そこに行けば1人じゃない。必ず誰かとつながれる。直接会えなくても一緒にいる感覚があれば十分なのです。
共通の話題・共通の体験、自然に友だちが作れる仕組みがN高にはある。そう感じました。うわ~、めっちゃ入学したい!・・・ダメ?